テリトリー意識




 人それぞれ自分のテリトリーに対する意識は違うと思うが、皆さんはどういったあたりに縄張り意識を感じるだろう。私はといえば、本当の意味で“縄張り”に対する意識が強いと思う。

 東京に住んでればテリトリー意識を持つほうが変だと思うかもしれない。人が溢れ、ビルが林立し、狭い道路に地獄の満員電車。そんな中で縄張りを守るなんて無理に近い。でも私のそれは、もう野生の動物に等しいレベルだ。

 例えば電車の中、失礼な輩がうじゃうじゃいる。私は電車の扉のすぐ横に寄りかかるのが好きだ。そこはある意味断絶できる空間だからだ。だがそんな折、見るからに頭の弱そうで、通知表には協調性皆無と書かれていそうな一匹の小娘が、他の空間が空いているにも関わらず、私の立っているところのすぐ横の鉄のポールに寄りかかってくる。私がそこにいるのを知っていながら、人のテリトリーに侵入して、枝毛や切れ毛だらけの汚物を私の頬や肩につけながらメールを打っている。もう一方に目をやれば、常識のなさそうなオジジが、これまた他の場所が空いているにも関わらず、ドアの私側に立っていつ洗髪したか定かじゃない、汚いコウベをこちら側に垂れてきやがる。もっとも私が殺意が芽生える瞬間だ。

 エレベーターの中でもそうだ。ドアを開けていてあげればその直後ニョキっと私の顔の前に手が出てきて無理やりボタンを押そうとする。「ちょっと〜!もの凄いスピードでいきなり手を出してこないでよ。保険はかかってないが、丸の内のクイーンの肌に傷をつけたらどう責任を取るつもりよ〜!」とでも言ってやりたくなる。ちょっと一言声をかければいいのよ。そうすりゃ私だって百獣の王ライオンの目になることだったないのに〜。

 比較的アメリカ的感覚に近いであろう私の意識。むこうに旅行しているとき本当に心地が良い。お互いにその意識を持って気遣いながら行動しているから、自分の位置が尊重される気がする。殺意が芽生える瞬間と書いたが、本当に殺人につながる国だ。昔からの風習で他人に声をかける習慣があるのももっともだ。知らない人ですら目が合えば挨拶するお国柄。なにもそこまでなってほしいとは思わない。それにそれだけ平和ということなのでしょう。でも昨今は安全とは言えないような環境になってきている。自分と相手は違うという感覚を持つことも必要だろう。

 私は心に対するテリトリーは低いほうだと思う。しかし物理的、生理的にはどうしても我慢ができない。本当に息苦しくなって具合が悪くなってくることすらある。当然目が変わる。いつものおしとやかな振る舞いから一転、献身的にクララを見つめ続けたハイジですら見捨てるであろう表情に一変するのだ。「キヨのお転婆〜〜!あんたなんて東京にいなくたっていいのよ〜。あたしはおじいさんのところへ帰るから〜うぇぇぇ〜〜ん」と声が聞こえてきそう。病院でお薬でもいただきなさいとお思いの人もいるだろう。誰でもそうだと思うけど、友達や知り合いは全然別物よ。馬鹿女ともおじさんとも知り合いじゃない。他人に対する失礼なやつは失せやがれ!お転婆な一面が見え隠れする時もあるみたい(^_-)。

 でもとりあえず空間があれば、電車の中で1m以上近寄ってくれば女豹が牙をむくわよ!(って意味が違うから・・・)でもいずれの意味でもご注意を〜!
皆さんはどこまでのテリトリー意識がおありでしょう?このような病気がちな感覚をお持ちの方っているのでしょうか?